「お前、家の鍵持ってるか?」




車に乗って少し経ってから裕也が聞く。




「えっ、なに?持ってるけど…。」



「あぁ、そうか。」




そう言って、誰かに電話をかける。



誰に電話してるんだろ?




「神山、一回家寄って。」



「かしこまりました。」




……一回?まだどこか行くの?




しばらくするとまたあの豪邸に着く。



神山さんだけが車から降りていった。



そして、手に何かを戻って
戻ってきた。



それを裕也に渡す。




「行き先はどういたしますか?」



「こいつん家に。」



「かしこまりました。」