私の目の前には……



ライトアップされた、綺麗な夜桜。




「お前に見せたかったんだよ。」



「なんで、私に…?」



「………なんとなく。」




そう言って、夜桜を
見上げる裕也の顔は

なんだかとてもかっこよく見えた。




「よし、帰るぞ。」



「えっ!もう帰っちゃうの?」



「なに、まだ見足りない?

それとも……
俺ともっと一緒にいたいのか?」



「なっ!そんなわけないじゃん!」



「じゃあ、帰るぞ。」




もうっ!なんでこんなに俺様なのよ。