花びらじゃなくて、
散る前の花の形の桜。




「これにします。」



「洋服とも合っていて、
とてもお似合いですよ。」



「お気づきですか?

ここにある靴は、すべて
1つ1つに花がついています。」



「何か意味があるのですか?」



「それは、裕也様に
お聞きになってください。」




そう言って、戸田さんは
扉の方に目を向ける。



そこには…



制服じゃない、
とても彼に似合っている服を着た
裕也が立っていた。