ああ、まただ。

瞳と瞳が合ってしまう。
それで、もう逃れられない。



「……何…して…?」

『……いや…』


手を離される。

きっと今のあたしの顔は火照過ぎて、タコみたいになってる。



そっとあたしから離れた彼に、思いきって聞いてみる。


「……君のっ…名、前…は…」

『…コッピー……』

「…コッピー……うん…わかった……あ、あたしは…」

『サアヤ、だろ?…3年B組の。隣のクラスだったんだな?』


……どうして、知ってるの…?

ミズキが教えたの?
でも、それだったらちゃんと伝えてくれる。
じゃあ…どうして?


『……あいつらいつの間にいなくなったんだよ…』

「えっ?」


見ると、ベッドのところにいたはずの二人が消えている。

いつの間に…


『…なぁ、サアヤ』

「…なに…コ、コッピ…」


恥ずかしくて
顔から火が出そうだった。