「ちょ、っ重く…ない…?」

『お前軽いな、ちゃんと食ってる?ま、デブよりはいいけどよっ』


そう言うと、階段をスタスタと平然と降りていく。

逞しい背中は、とても暖かくて
居心地が良い


パっと後ろを振り返ると、ミズキと助けてくれた男の子がニヤニヤしながらこっちを向いてる。


もしかして、もしかしなくても。
あの人が…ミズキの彼氏の増田有太…?
絶対そうだ。だって"ゆっちゃん"って呼んでた…気がしないでもない。

色々考えてると、もう保健室のドアは目の前。

『失礼しま…』



保健室には誰もいなかった。
いつもは混んでて、びっくりするくらい人がいるのに…

どうして今日に限って静かなの…!!


『…誰もいねえし』

『あれ?木村先生いないの?』

『参ったな…ミズキ手当て出来るか?』

『何であたし??ここまでやったんだから、普通は孝二郎がやるでしょ?』

『そうそう。オレはミズキとラブラブするからっ♪』



…ていうか、職員室行って呼んでくればいいのに。
あーあ。もうミズキ達ラブラブしちゃってるよ。

よっ。バカップルー。


『…しゃあねぇな……悪い、足触る…』

「えっ…あっ、…はいぃ…」