それから美沙は、ただの人形みたいに

その場にじっとしているだけだった




やっと先生は美紗の様子の変化に気づいたんだ



そこまできてから

「大丈夫か?何かあったなら先生に相談してくれ」

だって?



ふざけるのも大概にしろ



そんなやさぐれた気持ちが心を占めていった




彩はそれを心配しながら見ていたなんて


―――――…美紗にはわからない話