瀬良君にキスをされそうになった日から
私は瀬良君と会わないように全力を尽くした。

どんな顔して会えばいいかわからなかった。

図書室、瀬良君の教室…。
瀬良君に会いそうなところには
なるべく近づかないようにした。

「結菜。」

「…達郎?」

「なんか最近、お前変じゃない?」

「………。」

「もしかして…俺が告ったせい?」


…あぁ。そういえば
一週間前くらいに達郎に告られたんだっけ。