昼間の騒がしさが嘘のように
学校の中は静かだった。

図書室のドアをゆっくりと開ける。


時刻は四時二十五分。
図書室の中には窓の外を眺める瀬良君以外誰もいなかった。

夕日に照らされた瀬良君の綺麗な黒髪は
少しだけ赤くなっていて
それもまた綺麗だった。