廉斗の部屋はシンプルな感じ


昔と結構変わった。


「結苺大丈夫か?」

「あっうん」

「よかったー」

「今日はありがと。でも私のせいで遅れちゃったんだよね。」

「べつに気にしてないし」

顔を見ないように下を向く。

「あの、ごめんなさい」


「こっちむけば?」

驚いて顔を向けてしまう

「えっ」

「なんで下向いてたのかなー?って」

「いや別に」

「あのさ、小6のときのことは、悪かった」

覚えてたんだ

なんでそんな顔するの?

「気にしてないから大丈夫だよ」

がんばって笑顔を作っていう

「うそ。本当はずっと気にしてんだろ?
だから女子校に行ったんだろ?母さんが言ってた。理由はわかんないけど、クリスマスの夜泣いて帰ってきて、受験したいって言ったんだろ?」

バカ!謝るぐらいなら最初から言わないで

「そうだよ。」

「本当にごめん。あのとき嬉しかったんだ」

いまさらなんで?あのとき言ってくれたら良かったのに

「え?なんであのとき言わなかったの?」

「ごめん」

わかった。私は今まで忘れようとしてこなかった

いつも頭のなかには廉斗がいた。


「私、何回も忘れようとしたけど、忘れられなかった。廉斗のこと嫌いになれないよ」

ポロポロと涙が目から溢れ出す。


「俺もお前のこと嫌いになんてなったことない。」

そんなこと言われたら、期待しちゃうじゃん