西『俺ってそんなに頼りないかな?』

静かな二人だけの空間で、不意に先輩が発した言葉で空気が震える。


そんなわけ無い。
そんな事思ってない。


だけど、言葉に出すことができない。
首を振るしかできない。


西『ごめんね。もっと早く気付けば。そしたら大原はこんなに傷つかなくて済んだのにね…。』


先輩はどんな表情をしているのだろう。

もし悲しい顔をしているんだったら、その手をとって、握って言いたい。



「先輩がこうしてくれるだけで十分ですから。」


本音を言えたら、どんなに楽だろうか。