「はぁ。何箇所あるのー!?」
きりがない痣の量に、悲しみを通り越して呆れが出る。
「背中にまで!?」
本当に懲りないね。
いじめってそんなに楽しいものなの?
私には一人でいるのが怖いウサギちゃんに見えるけど?
「もぉ。届かないよぉ。」
腕を思いっきり背中に回すが届かない。
西『貸して。塗ってあげる。』
「へぇ!?西谷先輩!?」
私の手から塗り薬を取った西谷先輩は私の背中に塗る。
その手にドキドキして、先輩の手が触れるたびに体が熱くなる。
その想いと同時に悲しさが出てくる。
先輩にこんな姿を見られる。
それがとても悲しかった。