『毎年、ボロ負けなんだよ。300点以上つけられたり。でも、去年は100点差で粘ったけどな…。』
監督も苦笑い。
みんながその空気で緊張する中、私はその熱気が気持ちいいと感じた。
コートではすでに相手チームがアップをしている。
私達を見た瞬間、相手チームの誰もが笑う。
蔑んだ目で見て、私達が横を通り過ぎるときに聞こえた言葉。
『雑魚の分際で私たちに挑むとか勇気あるわね。』
その言葉を聞いて私の何かが弾けた。
私の変化に気づいた監督が素早く止める。
『ここで問題を起こしたら、試合が無くなる。』
私はぐっとこらえた。
その怒りを試合でぶつけるために。