その後もちょっとだけ弱った大原をバイクに乗せて走る。


大原はヘルメットを俺の背中にくっつけて

「そういえば、龍岡ってロン毛似合わないよね。金髪も似合わない。」


『喧嘩売ってんのか?』


悪かったなぁ。似合わなくて。

「でも、赤いピアスは似合う。ゴツいネックレスも。」

いきなり俺を褒めるからビビった。
涙声で言われたから、心臓がきゅっってなった。

『サンキュ。』

ぶっきらぼうに答える。


「特別に日奈って呼んでいいよ。特別に……。」

『どうした?』

急にしゃべるのをやめて考え出す…日奈。

「すまないが…私はお前の下の名前を知らないぞ?」

はぁ?3年は一緒にいるのにか!?
まぁ、仕方ねぇか。

『龍岡 遼だ。特別に遼って呼ばせてやる』


「遼…」

ドキッ///
急に呼ばれると照れるな…。

「遼…遼。いい名前だな」


信号で止まってたオレはその笑顔を見ることが出来た。

日奈。俺はいつでもお前の笑顔を守る。