痺れを切らしたらしい龍岡は私に向かってヘルメットを投げた。

周りでかっこいー!とかきゃーきゃー騒いでいた声が一瞬にしてなくなる。

怖い。ある意味怖いわ。


「早く乗れよな。」

「何に?」

「見えねぇのかよ。」

「誰が?」

「俺がお前以外にヘルメットを渡したと思うか?」

「どこに行くの?」

「いいから、早く乗れ馬鹿。」


ヴぁかぁ?
ふっ…心がオープンな私はそんなことじゃぁ怒らないぜ✨


ひとりで自己完結←


「ったく。遅え。」

私の視界は90度下に向いていて龍岡に担がれている状態。

「降ろせー!」

ジタバタしていたらようやく下ろしてもらえた。

バイクの上に…。