「先生。バスケ、また出来ますかね?」

1週間に1回の定期検診。


答えはほぼ分かっていたけど、僅かな望みをかけて聞く。


『順調に回復すれば、日常生活への支障はほとんど無くなるでしょう。



ですが、以前のように走ったり運動をしたりは足に負担がかかりすぎます。』



先生は嘘なんてひとつもついていない。


それは分かってるけど…


「こんなに、元気なのにですか?


毎日、バスケしたい。って思ってるんですけど、心に体が追いついてないんですかね……?」



声が震えてしまった。

泣いているのがバレないように歯を食いしばって笑顔を作った。