駅に行く途中。見知った人を見た。


「リリコ先輩…。」


私の目の前に仁王立ちしている先輩は私を見てニヤニヤ笑っている。


リ『日奈ぁ。ちょっと着いてきてくれない?』


「嫌です!離してください。急いでるんです。」


その手を無理矢理解くと、私はまた歩き出す。


リ『着いて来いって言ってるだろうが。言う事聞かなかったアンタが悪いんだからね。』


リリコ先輩が立っていた横の裏道からガタイの良い男が5人出てきた。


私の背中を冷や汗が伝う。



りりこ先輩がその人達に向かって言った。





『もう、部活ができないほど……虎に近づけないほどメチャクチャにして。』




りりこ先輩と男の人たちは笑っていた。