「遅いなぁ水くん…」






ぽつりとつぶやいたその声は
夏に差し掛かる暖かい風に溶けた







まばらだった生徒も部活に行ったり
友達と遊びに行ったり…






水くんを待っている私は
いつの間にか教室で1人になっていた