それはまだ高校2年生の初夏


私はクラスにもだいぶなれ、もうすぐ行われる学園祭に向けてクラスが盛り上がっていたときだった。


「はぁー、やっぱり学園祭前には彼氏欲し いなぁ、そう思わない?結花〜」


そう言うのは2年生になってから仲良くなった舞花だ。


同じ名前に『花』が入っているということでささいなことから仲良くなった。


「私はいいよ」


正直に言えばこの16年間ろくに『恋』というのをしたことがない。


自分から男子に話しかけるってこともしない。


「えぇ〜?ほしくないのぉ?」


「う、うん。というか恋とかわからなくて、、、」


「えぇ!?まさかまさかの結花、男子と
付き合うってこととかしたこと、、、ない?」


そんなにびっくりすることなのだろうか。


好きという感情もなかなかわからないのに


「うん。ないよ」


「うっそ〜!!結花かわいいのに!」


「かわいくないよ」


「でも、結花のこといいって言っている男子結構いるよ?」


「えっ?!」


男子とはもちろん関わりのない私だ。
その言葉にとてもびっくりした。


「だから、結花が本気になればいつでもいい出会いがきっとあるよ」


「いい出会い、、、??」


「そう、いい出会いがね」


そう言い舞花は自分の席に戻っていった。