夢くんはキッチンの棚から、何やら薬を出して、飲んだようだ。

「大丈夫。もう眠れる」

そう言い、彼はまた倒れこむようにベッドに横になった。

再び寝入った彼は、今度は正しいリズムで呼吸をしている。

たしかに、大丈夫そうだ。

一人にさせるのが不安だった。

でも連絡もなしに外泊なんてできないし。

今頃家に連絡しても家族皆眠ってるだろうしな。

私は、終電ギリギリの時間まで居座って。

心配しながらも、安らかに眠っている夢くんにおやすみを告げ、ドアを出て行った。