すると夢くんは困り顔になった。

「あー。俺、酒……」

「ダメだった? あ、ごめん」

「いや、こっちこそごめん。体質に合わないんだ。――ただ、酔っ払いの介抱ならまかせて」

そう言ってにこっと笑った。

そんな素敵な笑顔の夢くんに、か、介抱されたい――……。

その長い腕、その広い胸。きゅん。

「――酒も飲んでいないのになぜ顔が赤くなる?」

「えっ、あのっ、いやっ」

すると、夢くんは私の顔を覗き込んで、

「なーんかいやらしいこと考えてたろ」

と顔を近づけてきた。

「違いますっ」

「慌ててるとこがアヤシイ」

「違います。晩ご飯、ピザとろうよ。私、おごるから」