「なんだ、風邪か」

キャンパス内の掲示板をじっと見ていた時、後ろから話しかけられた。

夢くんだった。それにしてもキャンパス内で良く会うなぁ、なんて思ったりする。

「うん。フラフラする」

私はマスクをつけていた。だから夢くんは私が風邪をひいていると解ったのだろう。

「熱は?」

「ビネツ」

「大丈夫か?」

「うん」

私は、昨日からずっと思っていたことをストレートにぶつけてしまった。

「昨日ね、保健室で横になってたんだけど、夢くん、ものすごい息あがらせてきたよね。どうしたの?」