ピルルル……ピルルル……。
 
ん、もう朝?
 
スマホが鳴っていた。

朝7時のアラームとは、ちょっと音が違った。
 
メール着信の音だ。
 
私はベッドの上に手を伸ばし、画面を確認する。

『おはよう。今帰ってきた。これから寝る。おやすみ』
 
見れば朝の5時半。こんなメールが、想太から送られてきた。
 
私とは別れない、の意思のメールか。

『お疲れ様。ゆっくり休んで』
 
私も一応、寝ぼけたあたまで返した。
 
一瞬、返答するかどうか、迷った。
 
だけれど“友だち”として、対応することにした。
 
私は今、夢くんに恋をしている。
 
好きだ、と思いを交わしている。
 
一緒に住む話も、出ている。
 
もう、想太とは終わりにしないと。
 
元々、友だち関係から発展してつきあうことになった私と想太。
 
熱い思いは、感じたことがない。
 
私が夢くんに抱くような、激しい恋心は抱いたことがない。
 
ごめんね、想太。
 
私は、夢くんと一緒に、生きていきたいの。