「……わ、私も、です」

震える小声で私は答えた。

ハートが破裂しそう……――。

それなのに、渡海さんは照れもせずに言ってくる。

「君のこと、好きになったみたいだ」

ストレートな言葉だった。

私はどうも照れてしまって、うつむいてしまった。

唐突な告白だった。けれども。

「あ……。――私も、です」

顔から、ホントに、火が出そうだった。

「よかった」

ため息と一緒に渡海さんは言った。

そして、気がついたように彼は付け加えた。

「でも、梨聖ちゃん、彼氏いるんでしょう」

「一応、の彼氏です。連絡も全然とってないし。つきあってるかどうかも解らない状態なんです」