ああ――。

「ひとつ、年上の」

――。

「お兄さんがね」

私の瞳は決壊した。涙があとからあとから流れてくる。

ああ、夢くん――。

私は祭壇上の前でやすらかに眠っている夢くんの元へ、行った。

顔にかけてあった白い布をとり、改めて彼の顔を見た。

「私のお兄ちゃんだったの――」

私は彼の顔の横につっ伏しておいおいと泣いた。

だから惹かれ合ったんだ。

だから性格も合ったんだ。

だから顔もどことなく似てたんだ。

夢くんは、ずっと私が妹だということを知っていたんだね。

だから“妹がいる”って言ってたんだね。それ私のことだったんだね。

夢くん。