「ああ……うん」

夢くんは、しばしの沈黙。

「妹みたいな子が多かったかな」

ぽつり、と彼は呟いた。

「妹? 夢くんの、妹さんに似てるひと?」

「ん~。そんな感じかな」

「ふふっ。夢くんって、シスコンなのね」

「そうかも」

ふわふわと、お月様が浮かんでる。

「月、綺麗だねぇ」

私は思わず漏らす。

「梨聖ちゃんの方が綺麗だよ」

出た。殺し文句。

「夢くんったら、うまいんだから」

「ほんと、そう思うよ」

「……今までつきあってきたひとの中で、一番?」

「うん。一番綺麗で、純粋で、大切」

私はその言葉で一杯になってしまって、思わず夢くんの肩に顎を乗せた。

甘くて、いい香りがする。

夢くん、大好き。

こころの中で、大きく呟いた。