こんな形で、ジ・エンドなの?
 
後から後から、よくない妄想が湧き出てくる。
 
私は枕に顔を埋め、わんわん泣いた。
 
するとやがて、バタン! とドアの開く音がした。

「梨聖ちゃん」
 
夢くんだった。私を追ってきたのだ。

「……」
 
私は夢くんの顔も見たくなかった。

「梨聖ちゃん。誤解させたのなら、ごめん。俺は梨聖ちゃんには幸せになって欲しいんだよ。だから、あんなことを言った」

はあはあ、息をあがらせている夢くん。
 
ずっと、走ってきたのだ。ぜんそく持ちなのに――。
 
その誠意を感じた。
 
私はゆっくりと起き上がる。

「鈴とは、どうして一緒だったの?」

「学食で一緒になって。コンビニで肉まん食べたいからつき合って欲しいって言われたんだ」