「いるよ。半々かな」

「そうなんだ……嫌だな」
 
私は正直に声を漏らした。

「ははっ、何心配してるの。俺には梨聖ちゃんだけだから」

「……」
 
真っ直ぐに言ってくれる夢くんって凄いと思う。
 
愛してるとか好きだとか、日本男児は言うのが苦手だっていうけれど。
 
夢くんは、ストレートに物事を伝えてくれる。
 
そして、私はその度に照れてしまう。

「照れてるの?」
 
こういうところも、真っ直ぐだ。

「いささか」

「いささかって……あはは」

「……明日の飲み会にも、女の子はいるわけだ」
 
自分が明日、男の子とふたりで食事に行くのを棚に上げて、私はちょっと嫉妬してしまう。