少し淋しさを覚える時もある。
 
好きのバランスが、均衡をとれていない。
 
私の思いの方が重くて、ブランコでは沈んだままだ。

「夢くんは、私のこと好き?」
 
こういうことを聞く女って、嫌われると耳にしたことがあるけれど、聞かずにはいられなかった。

「好きだよ」
 
直球で決めてくる彼。
 
私は、その言葉に満足して、鼻歌が出てしまう。

“こんな夜には~世界も夢を~見ればいい~のにな~”
 
夢くんはそんな私を眩しそうに見つめる。
 
私はもらったピアスを、天にかざした。
 
まるで私と夢くんの毎日のように、キラキラと光っていた。
 
このキラキラの時間が、いつまでも続くといいな、なんて思っていた。