「それは嬉しいな」

「私は、夢くんの外見も内面も、総て好き」
 
好きだなんて、滅多に口にしない私なのに、やはりアルコールのせいか、口がどんどん回る。
 
いつもビールだったから、アルコール度数はそんなにない。
 
今はワインで、ちょっと度数高めだから、酔いが回っている。

「ね、夢くんは結婚願望とかある?」
 
すると、彼は口を真一文字に結んで考えた。

「どうかな」
 
その応えにしゅんとしてしまう。
 
私との未来は、考えてくれてないのかな、と。

「私は……夢くんとずっと一緒にいたい」

「梨聖ちゃんには、幸せになって欲しいよ」
 
幸せにする、じゃなくて、なって欲しいよ、か。
 
たまに、夢くんってつれないところがある。
 
私ばかり、盛り上がっているのかな。