なんて考えが、ちらっと浮かんだ。
 
やだな、ジェラシー。
 
こんなにかっこいい夢くんなんだもの、今まで彼女のひとりやふたり、いたっておかしくない。
 
夢くんの一番でありたい。

「……夢くんの理想の女性って、どんなひと?」
 
私はワインに手を伸ばした。
 
空になったグラスに、彼がワインを注いでくれる。

「ん~。しっかりしてる子かな」
 
私、しっかりしてるかしら? なんてちょっと考えたりして。

「外見は?」

「外見は……そうだな、あんまり派手な子は苦手」
 
私は派手な方じゃない。よかった。

「私は、夢くんの理想の女の子に近い?」
 
酔いが回っているせいか、突っ込んだ質問になった。