次は、私の番だ。
 
何だか流れで自己紹介までするはめになってしまった。

「梨聖です。えっと、鈴や帆乃香とは仲良くしてます。お酒大好きです。早く次のビールが飲みたいです」
 
期せずして、笑いが巻き起こった。
 
本音を言っただけなのだ。
 
自己紹介タイムが終わったところで、シーザーサラダが運ばれてきた。
 
どうやら今日は飲み放題の料理つきのプランらしい。
 
シーザーサラダは私の大好物だ。あの酸味がたまらない。クルトンのさくさくも歯に心地よい。
 
黙っていても、鈴が自分から皆の分のサラダを取り分け始めた。
 
こういうところが、男性にモテるのか、としみじみ思ってしまった。

「はい、梨聖」

私は鈴からサラダの載ったお皿を受け取る。

「ありがとう」
 
お腹が空いていた。早く食べ物にありつきたかった。