そう言って、私たち女性陣ひとりひとりと軽く握手をした。
　
茶髪だし、ピアスしてるし、軽いひとだなとの第一印象。

「次、涼」
　
智哉くんに促されて、涼と呼ばれたひとはジョッキをテーブルに置いた。

「涼です。よろしく」
　
素っ気無い挨拶だった。顔立ちは整っていて、髪の毛はちょっと猫っ毛気味。
　
ハンサムなのに、どこかアンニュイな雰囲気を醸している。

「じゃあ、今度はこっちね。私、鈴です。さっきも言ったけど、智哉とはラブラブです。あ、でも今日はいいひといたらそっちに乗り換えようかな～って」
　
冗談半分、本気半分ともとられる発言だった。
　
鈴じゃ、乗り換えもやりかねない。

「帆乃香です。合コンってあんまり来たことないので、ちょっと緊張してます。だけど、おしゃべりキャラなんで、今日は盛り上げていきたいなって思ってます。よろしく」
　
帆乃香は深々とあたまを下げる。