「おねがい」
そんなに、顔面アップで言われたら――弱い。
「――うん。解った。お腹空いたでしょ? ご飯あたためるよ」
結局、次の日の始発で帰ろうとした、けれど。
今度は私の方が寝入ってしまったらしく。
敷かれた客用フトンの中で目を覚ましたら、なんとまあ、お昼の12時。
夢くんは、読んでいた新聞から顔をあげ、“おはよう”とにっこりと笑って言った。
「おはよう――じゃない! 何で始発の時間に起こしてくれなかったの!?」
あろうことか、今日は土曜日。
今日はお父さん――本当は伯父さんだけど――が家にいる。
「だって、俺もさっきまで眠ってた」
「そんなケロッと言わないでよ。うちの親、きっと怒ってる――携帯に着信がないのがまた怖いわ」
すると夢くんは新聞をバサッとたたんで、言った。
「梨聖ちゃんの家に行こう。やっぱり一緒に住もうよ。俺、あいさつに行くよ」
「――はっ!? 何言ってんの」
そんなに、顔面アップで言われたら――弱い。
「――うん。解った。お腹空いたでしょ? ご飯あたためるよ」
結局、次の日の始発で帰ろうとした、けれど。
今度は私の方が寝入ってしまったらしく。
敷かれた客用フトンの中で目を覚ましたら、なんとまあ、お昼の12時。
夢くんは、読んでいた新聞から顔をあげ、“おはよう”とにっこりと笑って言った。
「おはよう――じゃない! 何で始発の時間に起こしてくれなかったの!?」
あろうことか、今日は土曜日。
今日はお父さん――本当は伯父さんだけど――が家にいる。
「だって、俺もさっきまで眠ってた」
「そんなケロッと言わないでよ。うちの親、きっと怒ってる――携帯に着信がないのがまた怖いわ」
すると夢くんは新聞をバサッとたたんで、言った。
「梨聖ちゃんの家に行こう。やっぱり一緒に住もうよ。俺、あいさつに行くよ」
「――はっ!? 何言ってんの」