小春日和が続いているとはいえ、この10月中旬という季節。

流石に、海水は冷たいだろうと、私は女友達3人――帆乃香、さやか、鈴――が水辺で戯れているのを、砂地に座ってぼーっと見ていた。

今日も講義をサボってきた。

さやかはちょうど、空きコマだったからついてきた。

鈴は珍しく午前中に起きた。

それにしても秋なのに、あたたかい。フシギ。

けれど、風の香りと、まだ正午を過ぎたばかりだというのに、もう夕暮れのようなセピア色の日射しが、確かに秋を告げている。

お尻をついている砂地だって、真夏のように熱を帯びていない。

むしろ、使い終わったカイロの中の砂のように、ひんやりとしていた。