「……え?」



「優しいかどうかはわかんねぇけど誰よりも想ってる、わかってる。お前のこと」



亮がいきなり真剣な口調で話すもんだからあたしはどうしていいのかわからなくなってしまった。



「……えと、どうしたの急に」



「急じゃねぇよ。俺はずっと奈々のことしか見てない」



ゆっくりと亮はあたしに近づいてきた。

そして、あたしの頬に触れたとき
あたしはその手を払いのけてしまった。



「な、何するの…り、亮はあたしのことなんて本当はどうも思ってないんでしょ?ま、またからかって笑うんでしょ?」


もうたくさんだよ。

これ以上弄ばれるのはごめんだよ。



「あたしの気持ちなんて何も知らないくせに。亮の言葉ひとつひとつでどれだけあたしが傷ついてるか…考えたことある?」


こんなこと言うはずじゃないのに。

止まらないの…