暑い。この言葉しか出てこない。
昼ごはんはカレーだった。
今から散歩に行く私のことを気づかって
素麺などかるいものにしてほしかった。
カレーを食べたせいなのかとても喉が乾く。
自販機を見つけた私は
飲み物を買って休憩しようと思いついた。
自販機の目の前までいき
飲みたいものを決めたものの
財布を持ってきていないことに今更気付いた。
うなだれている私に誰かが声をかけた。
「何が飲みたいんだよ。」呆れたような、
少し笑っているような。
そんな声を私に向ける君。
運命なのだろうか。
今私の目の前に小鳥遊くんがたっている。
お金を入れて
「何飲みたいってきいてるんだけど。」
少し冷たく言い放った君に
『お茶』
私はそう言った。
確かにそう言ったはずなのに
スポーツ飲料を私に差し出しながら
自分の分も買ったのであろう。
私に差し出しているものと
同じものを君はのんでいた。