たこ焼き屋さんは、中学の時の同級生だった。



「そう!でも今は堀田じゃないんだけどね」

「え、結婚した?」

「そーう!東京に嫁いだの。きゃあっ」

「へぇー、おめでとう。全然知らなかった」

「高原くんこの前の関東同窓会来てなかったもんね。で何、ひとりでたこ焼き食べんの?」

「いや、福澤さんのえびとっちゃったからお詫びに…」

「えび?福澤さんって誰?」



若干ムッとした。



「僕らの同級生の福澤さんだよ!忘れんなよ…」

「あっ、わかった。みやびちゃんでしょ?忘れてないよー。私名前で覚えてたの!で、高原くんがみやびちゃんのえびをとってたこ焼きでお詫びって…どゆこと??」

「んんっ。…実は僕ら付き合ってんの」



堀田さんは驚いて、たこ焼きにおもいっきりソースをかけた。
…というか、もうひたひたにつかってしまった。



「おい…、サービス良すぎでない?」

「あっ!…えー、そうなんだぁ!びっくりしたぁ。で、みやびちゃんはどこ?」

「あそこに…あれ?」



彼女の姿が見えなかった。