彼女は軽く言い流し、テレビをつけた。



…僕は急にドキドキして、なんか落ち着かなかった。




「はは。あれ、どうしたの?こういう番組きらい?」

「えっ、いや、そんなこと!あ…ひ、久しぶりに来てなんか違うと思ったら…部屋スッキリした?」

「あーそうなの。ほとんどリサイクルに売っちゃった」

「え、なんで…生活厳しいの?」

「そうじゃないよー。よく考えるとそんなに必要のあるもんじゃないなって。なんか…寂しかったんだよね!でどんどん物ばかり増やしちゃって」

「そうか。…今はもう平気なの?」

「あなたが居てくれるもの…」



彼女はしっとりとそう言い、僕の肩にもたれかかった。


…僕の鼓動は更に高鳴り…彼女の耳にも響いてたかもしれない。




「ぷっ…くっくっく」

「…何笑ってんだよ?」

「だって…、おもしろいんだもん、この番組…」



そんなこと言って…


本当は照れてたんだろ。







そのうち、僕の胸の高鳴りをよそに、寝息が聞こえてきた。

彼女は僕の肩にもたれたまま眠っていた。