「何話したの?私の悪口とか言ってたでしょ」

「そんなこと…、心配してただけ」

「うそ。絶対言ってた!」



彼女は笑いながら…見破っていた。



「あの人普段はそうでもないのに、怒るとハンパなくって散っ々ひどいこと言われたんだよ!家出た時だってもう…あ~思い出したら頭にきた!」

「ちょっ…福澤さん落ち着いて…!」



彼女は苛立ち、頭をくしゃくしゃしだした。



「あ~~~~!!」



…ど、どうしよう。



どうしたらいいか、わからなかった。



けれど…彼女は急にしんみりなった。






「……元気そうだった?」

「う…うん。元気そうだったよ」

「年…とってたでしょ」

「そりゃあ、なぁ。僕がお会いしたのは中学以来だったし…ごめんな勝手なことして…」

「ううん。昔の私はもう居ないんだから何も怒ることなかったんだよね。こっちこそごめん!」

「いや…」

「…過去はもう捨てたんだって気ぃ張ってた私が1番過去にこだわってたのかもしれないって思うようになったの。高原くんにもひどいこと言ってごめんね…」