彼女が笑うから僕は恥ずかしくなって、ボッと熱くなった。
「あれっ、今度は赤くなった。大丈夫!?」
「だ、大丈夫だよ!…じゃあまぁ、無事でよかった」
「あ…、心配かけたお詫びにアイスでも食べてかない?」
帰ろうとしたけど、彼女がそう言うので…部屋にあがった。
「散らかっててごめんねー、ケータイがどこ探してもみつかんなくってさぁ…」
「大丈夫。適当に座るから」
「ええ、そうしてください。はい、こちらはアイスでございます。どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
彼女の部屋は元々物が多いから…足の踏み場もない状況になっていた。
「…おいし?」
「うん。すごいおいしい」
「よかった。……ねえ」
「ん?」
「この前うちに行ったって言ってたね」
敢えて触れずにいたけど、彼女の方から田舎の話を持ち出した。
…この前はあんなに怒っていたのに。
「高原くん…どうかした?」
「え?あ…あー、行ったよ福澤さんち…」