「ごめんごめん!」

「大丈夫。たくさん焼けたよ。栄養つけないとな」

「うん。おいしそー」

「福澤さんは飲まなくていいの?」

「私実は飲めないの。いつかやけくそで飲んだけどおいしくなかった」

「そうなんだ」

「……ちょっとごめん」



彼女はまた席を立った。



食事中こういうことが頻繁にあった。


…腹でも痛いんだろうか?






気になって僕はついていってみた。






彼女は…





吐いていた。






「福澤さん…」

「わあぁっ、びっくりした…」

「大丈夫か!?」

「へへへ…やだもう………」

「具合悪かったのか?はっ…福澤さんまさか、に……」

「うん!昔から苦手で…未だに肉がだめなの!」



に…肉か…。


…僕は何を考えているんだ。





「そっか…。ごめんな焼き肉なんか誘って…」

「私が行くって言ったんじゃん!…もう昔の私じゃないって色んなこと変えようと頑張ったけど……やっぱり過去はつきまとうんだね!」

「べつに…変わらない過去があってもいいんじゃないか」