「じゃあ…ちゃんと食って寝ろよ」
「うん…」
「眠れない時は…電話ちょうだい。…僕でよかったら話し相手になるよ!」
「うん…」
「あ…明日焼き肉でも食いに行こうか!?」
「ちゃんと食べて、ちゃんと寝るから…。大丈夫だから…」
「そっか…」
僕は彼女のことが心配で、なかなか帰ることができずにいた。
でも…
「じゃあ…な」
僕が居るとかえって彼女を苦しませてしまう…
と、僕は後ろ髪引かれる思いで彼女の部屋をあとにした。
「おかえり~。遅かったね、一体どこまで送ったんだよぉ?」
悠二はカップラーメンを片手に、ニタニタしていた。
「うっせ……あ!これ渡すの忘れた…」
啓太くんに頼まれたのに…。
「何それ?」
「関係ないだろっ!」
「なんだよぉ」
「…僕も知らないよ!」
なんだか悠二に八つ当たりっぽくなってしまった…。
「…僕もラーメン食お。作って」
「やだ」
翌朝、出勤前に、渡し忘れた頼まれもねを届けに彼女のところへ寄った。