…まさかと思い、僕はまたあとをつけた。
…予感は的中。
着いたところはラブホテルだった。
「福澤さんっ!」
「高原くん!?なんで…」
僕はいたたまれず2人の間に割って入った。
「誰だ君は!?」
「彼女は連れて帰ります!」
「ちょっ、何言ってんの…」
僕は強引に彼女を引っ張って、走って逃げた。
「高原くん!放してっ…苦しい!」
僕は無我夢中で、自分のペースで走っていた。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
「ごめん…」
「なんで…、なんでこんなことすんの!?」
「それはこっちのセリフだ、誰だよ、あのじじいは!?なんであんなとこ入ろうと…」
「仕事よ!お客さんよ…!」
「あんな仕事してたのかよ!?」
「してないよ!今日はじめて……っ」
彼女は息を切らし、人目もはばからず泣き出した。
「おんなのこなかしてるー!」
「いけないんだー!」
そこは公園だった。
子供らに騒がれ、母親軍団にも睨まれ、彼女を連れてそこを出た。