パニクったひょうしに彼女はコップの水をこぼした。



「あはは…、もう私…何やってだろうね!」



僕も拭くのを手伝おうとしたその時…



僕と彼女の手が触れた。



彼女は反射的によけた。



「…ごめん」

「…何、私がこぼしたんだよ!私がごめんて…」





2人きりの空気がますますあやしくなった。



「…………」

「…………」



そこへ小さな足音が…


りんが山盛りのサラダをよろよろしながら持ってきた。



おぼつかない様子を僕らはヒヤヒヤしながら見守った。








無事…テーブルに着地。



「はは、でかしたぞ、りん!」

「へへへー」



りんは得意気に笑ってた。



彼女も…



笑ってた。








「あーおなかいっぱい!」

「そりゃそうだろ。今日はおやつはいらないってママに言っとくからな」

「ああ!おやつはべつばらだよぉ!」

「…あ、もしもしりんママ?りん今日おやついらないって」

「いるよぉー!お姉ちゃんたすけてぇ」