「よーし。容赦しないからな!」
「きゃははははは」
…かわいいから許すけど。
りんと遊んでいたら、いつの間にか頭もスッキリしていた。
「ねーおじん、どっか遊び行こうよー」
「しょーがねぇなぁ。鍵とケータイ取ってくるから玄関で待ってろ」
「はーい」
「あれ?」
昨日着ていた服のポケットに入れていたはずのケータイがなかった。
「母さん、僕のケータイ知らねえ?」
「知らないわよ。呼び出してみたら?」
「…そうする」
ープルルルル…ルルル…
呼び出してみても、着信音は聞こえなかった。
「んー?どこいったんだ…」
『もしもし』
「えっ!?」
…誰か出た。
「どちらさま…あの、これ僕のケータイなんですけど」
『ええ、私かかしの店主です。昨日同窓会に来られた方じゃないでしょうか?』
「あ…そうです」
どうやら僕は、ケータイを置いてきてしまったようだ…。