一言さらっと言い、彼女は黙々とラーメンを食べ続けた。



「うまい?」

「うまいに決まってんだろうが。はいお待ち!札幌ラーメンだよっ!」

「はい…すみません…」



タイミング良く…悪く?ラーメンがきた。



「いただきます。…ん、うまいな!」



彼女は黙々と食べている。



「やっぱ本場はちがうねぇ!」



…僕はひとりでしゃべっていた。



「………うめぇ」




「ごちそうさま」

「ごちそうさまっ」



彼女も由衣ちゃんもほぼ同時に食べ終えた。



「じゃお先!」

「えっ、ちょっと待っ…!」



2人はそそくさ帰ろうとしたから僕も急いだ。





「ごちそうさま!おつりはいいです!」

「あら…」



慌てて店を出た。



せっかく会えたのに見失ってはならない…








「みやび!」



由衣ちゃんはチラッとこっちを見たけど彼女は振り向いてもくれない…



「み…うわあぁっ」



ドタッ






雪の上を歩くのに慣れてなくて、滑ってしまった…。