「あーおにいちゃん、相席でよければ1つ空いてるよ!」



店のおばちゃんに呼び止められた。



相席なんかめんどくさそうだ…



と思ったけれど、外は寒いし、もう踏みとどまった。






「こっちだよ。はーい、いらっしゃい。何にしますか?」

「えっと…札幌ラーメンお願いします」

「はいよー」





僕が案内された席には若い女の子2人とおじさんが1人座っていた。



あまり見ないようにしてたけど…



ふと顔を見てしまった。





「みやび!」

「ぶっ…ゲホッ、ゲホッ…」

「みやびちゃん、大丈夫!?」



若い女の子2人は…彼女と、いとこの由衣ちゃんだった。

声をかけたら彼女はむせてしまった…。



「ごめん…。大丈夫か?」

「あー…。なんか…似てるなぁって思ってたんだよね。でもまさかこんなとこにいるわけないし…って。…旅行?」

「いや、みやびに会いたくてずっと探してたんだ。よかったー、まさかこんなとこで偶然会えるなんて…」

「そうなんだ」