僕は泣きじゃくりながら母に言った。

抑えられなかった。



『…なんだってそんなに…、しっかりしなさいよ!』

「母さんがそんな人だとは思わなかったよ」



ピッ…






彼女がどれだけ過去にコンプレックスを持っていたか…
僕は痛いほど知っている。



彼女がどれだけ傷ついたことか…



僕は今頃気づくなんて…









電話をかけても、彼女は番号を変えていた。






年末年始、僕は田舎に帰らずに北海道へ飛んだ。



彼女に会いたい…


会って話したかった。








『うちにはいないよ』



『さぁ…、知らないねぇ』



『うちじゃないから他当たってみな』








電話帳を広げ、手当たり次第の牧場を探してみたけれど、なかなかみつからない…






ここに来て3日…



年越しはひとり、知らぬ土地で過ごした。





途方に暮れていた夜…僕は無性にあたたかいラーメンを食べたくなり、出かけた。



1番最初に目に入ったラーメン屋へ入ると、すごく混んでいた。



諦めて外に出ようとすると、