「…どういうこと?」

「あんたの母親に釘を刺されたんだよ!そうじゃなくてもみやねえ気にしてたのに…過去は過去だろ!」




啓太くんは走り去った。







僕は愕然とし、人波の中動けなくなった…。











ープルルルル…





『あら、俊平。めずらしいわねぇ。年末年始帰ってこられるの?』

「帰れない…」

『まぁどうしてよ?ごちそう作って待ってるから帰ってらっしゃい』

「母さん…、みやびに何か言った…?」

『…何のこと?何も言ってないわよ』

「本当のこと言えよ…」

『…やだあの娘告げ口なんてしたの?やぁね!』

「…やっぱりそうなんだ」

『ちゃんと別れたんでしょうね?母さんあの娘反対よ!』

「彼女は何も言ってないよ…。何も言わずに僕に別れを告げた。おかしいと思ってたんだ、母さんが彼女に何か言ったからだったのか…」

『…ちょっと俊平?』

「何言ったんだよ、過去のこと…学校時代のことか?そんなの関係ないだろ、彼女は過去なんか捨ててだった独りで必死で頑張ってたんだよ!過去を…過去のことを持ち出すな…よ…っ」