「…なによ?」

「いや、なんでもない」

「あー?どうせ悪口なんでしょー!」

「ちがう」

「うっそ!」

「本当だよ。みやびってほんとかわいいなって思ったけど、照れくさくなったんだよ!」

「…なによ。いくらお世辞言っても、もう私決めたんだから!」





そして再び黙り込んだ。










「…北海道で何するの?」

「牧場で動物のお世話をするの。由衣ちゃんがこんなのあるよって教えてくれたんだ!」

「ふぅん…」

「私…バイトも辞めて腑抜けになってたから何でも就けるものがあればいいやって……動物好きだしもってこいだと思ったの!」

「…これからは寒そうだな。僕らどっちかというと暖かいとこ育ちだろ。大丈夫なのか?」

「…すぐ慣れるよ!」

「…野生の熊とかいるんじゃね?襲われたらどうすんだよ?」

「う…やみくもになってやっつけちゃうもん」

「野生のライオンもいるかもな」

「い、いるわけないじゃん!もう…なんでそんなに脅かすのよぉ!」



離れたくないんだよ…